この記事は、水やりの仕方で悩む人の
どの植物にどの水やりをすれば良いかわからないという悩みの解決を目指しています。
最初にざっくり結論。
- ① 多くの観葉植物・多肉植物・塊根植物は通常の灌水(ふつうの水やり)
- ② 播種から半年以内くらいの実生苗は腰水
- ③ いわゆる”花”として売られている品種を乾きやすい無機質用土で管理している場合は”半腰水”
以上が著者が思う使い分けです。詳しく解説していきます。
| 方法 | どんな水やりか | 主な対象 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 灌水 | 鉢の上から、鉢底から流れるまでたっぷり水をやる | 多くの観葉植物・多肉植物・塊根植物 | 受け皿に溜まった水は捨てる |
| 腰水 | 鉢の下に水を張ったトレイを敷き、常に用土が湿った状態を保つ | 播種から半年以内くらいの実生苗 | 継続しすぎると根の窒息リスクがある |
| “半腰水” | 受け皿をセットした状態で灌水し、受け皿に水が貯まるようにする | ”花”として園芸店で扱われている品種 | 用土によっては根腐れリスクがある |
①灌水
普通の水やりのこと。
鉢の上から、鉢底から流れるまでたっぷり水をやる。
屋内で受け皿を使用している場合は、受け皿に溜まった水は捨てる。
多くの観葉植物・多肉植物・塊根植物に用いられる基本の水やり。
大体どれも「土の表面がしっかり乾いたら、たっぷり水をやりましょう」でOK。

上から灌水すると、水が鉢底の穴から抜けていく。
②腰水
鉢の下に水を張ったトレイを敷き、常に用土が湿った状態を保つこと。
主に実生苗の発芽から生育初期に用いられる。
種は湿らせた状態で発芽するものが多いのと、小さな実生苗に上から水をやると倒れてしまうことから、この手法が適している。
ただ、必要以上に腰水状態を継続してしまうと、根の窒息リスクがある。
発芽から、最初の休眠に入る前あたりまでが適切な継続期間と考えている。

これはパキポディウムなどの播種をした鉢。
下のトレイに水を張っており、常時濡れた状態を保っている。
詳細はこちらの記事にて。


③”半腰水”
何それ?と思われた方は正解。
一般的な用語ではない。
これは、筆者が勝手にそう呼んでいる手法。
受け皿をセットした状態で灌水し、受け皿に水が貯まるようにすることを、”半腰水”と呼んでいる。
通常、①のように、受け皿に溜まった水は捨てる。
なぜなら用土が乾かず、根腐れリスクがあるから。
しかし、気温が高かったり、株が旺盛に水を吸う場合、水やりペースより早く用土が乾き切ってしまう場合がある。
そんな時に、受け皿に水を溜めてはいけないというタブーを逆手に取った”半腰水”が活躍する。
対象は、”花”として園芸店で扱われている植物。
この言い方をしている訳は、厳密には葉だが、ハボタンも含むから。
これらの”花”たちは、毎日水やりが求められるような品種が多い。
とはいえ腰水までして常時湿らせてしまうと根腐れリスクがある。
そこで、受け皿に水を溜めておくことで、存分に吸収させつつ、乾く期間も作ることができる。

実例で言うと、このシクラメンは開花シーズンになると水を多く要する。
屋内管理であるにも関わらず、3日に1度、水が切れて大きく垂れてしまう。
それを見つけ次第、下の茶色い受け皿に水が溜まるくらい”半腰水”の水やりをする。
数時間後にはカラカラに乾いている。


こちらはベランダ管理のハボタン。
夏に葉数が大きく増えるようで、その期間は旺盛に水を飲む。
そのため毎朝”半腰水”の水やりをしても、翌朝にはカラカラ。
2品種の詳細はこちらの記事にて。

③への反論
花は保水性の高い有機質のふわふわ用土で管理しなさいよ、と言われそう。
ここは筆者のわがままだが、我が家の植物は可能な限り同じ用土で管理したい。
具体的には、赤玉土・鹿沼土・パーライトを配合した無機質用土。
排水性が高いので、冬の休眠期の根腐れリスクを低下させ、
無機質なので、害虫リスクを下げられる。
この用土でシクラメンやハボタンなどを管理しているので、水切れ問題が頻発するのが筆者の事情。
ポジティブに言い換えよう
“半腰水”を上手に使いこなせれば、ワイルドな砂漠の植物から、綺麗なお花まで、一種類の用土で管理できる、かもしれない。
結論
改めて結論を整理すると、
- 多くの観葉植物・多肉植物・塊根植物は通常の灌水(ふつうの水やり)
- 播種から半年以内くらいの実生苗は腰水
- いわゆる”花”として売られている品種を乾きやすい無機質用土で管理している場合は”半腰水”
というのが筆者の考えではあるが、結局はその株がどんな様子かきちんと見ながら調節することが大事。
シクラメンやハボタンは”半腰水”で管理しましょうだなんて誰も言ってない。
けど様子を見ている限り、それがベストだと判断して、今のところ1年半元気に育ってくれている。
マニュアルを鵜呑みにせず、その株の様子を見ながら調節してあげてほしい。
どうしてもとっかかりが欲しい!ということであれば、「用土の表面が乾いて2〜3日空けてから、鉢底から流れ出るくらいたっぷり水やり」で様子見かな、と思う。
葉や幹が萎れるようであれば、間隔を狭める。
葉や幹が弱々しくひょろひょろ伸びるようであれば、さらに3〜4日ほど間隔を空ける。
あたりが目安ではないか。
誰かが「園芸は自由だから」とおっしゃっていた。
マニュアルはあくまでマニュアル。
環境は千差万別。
筆者みたいに「全部同じ土でやりたいんだ」なんていうわがままも自由。
どんなわがままも、きっと叶える手法があります。
水挿しやハイドロカルチャーに関する記事はこちら。




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